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ディレーティングについて
Before
電子回路には様々な能動、受動部品が使用され、目的とする機能を構成しています。各部品は、使用される電圧、電流等に応じた様々な規格のものが用意されており、設計者はオーバースペックとはならないレベルで必要なパラメータを満たし、かつ安価で入手性の良いも物を選択することが通常です。
例えばコンデンサの耐圧など、24Vが印加される回路に16V定格のコンデンサを採用すると、電圧超過により故障は目に見えています。
After
例えばコンデンサの耐圧、抵抗の許容消費電力などは部品ごとに定められており、設計者はこれらの範囲内で収まる部品を選定する必要があります。しかし、例えば部品の耐圧25Vに対し、回路設計上の最大電圧が24Vである場合など、部品に対するマージンがほぼないという設計は推奨されません。そこで設計上の最大値に対し、部品の定格は少なくとも何%のマージンを持たせるかというのがディレーティングの考え方となります。この値については、メーカ、団体、設計者、部品の種類、各パラメータにより異なる考え方があるため、一概には定義できません。
例えば設計上24Vの最大電圧が印加されるアルミ電解コンデンサについて、ディレーティング率60%以下と定義する場合、使用するアルミ電解コンデンサの耐圧は40V以上のものを選択することになります。
一般的にアルミ電解コンデンサは、16V,25V,35V,50Vといった耐圧設定となっているため、この場合は、50V耐圧品を選択することになります。
