受付時間:9:00~18:00(平日)
基板設計は電流のリターン経路に注意
Before
電子回路のアプリケーションによっては、大電流が流れるドライブ回路部分と微小な電流を扱うセンサ回路が混在するようなものがあります。このようなアプリケーションの場合、電源のマイナス側(GROUND)パターンの引き回しによっては、微小信号の判定を誤り誤動作を引き起こすことがあります。
実際に以下のような回路で、センサからの信号が不安定、正しく読み取れないなどの相談を受けたことがありました。

この回路の問題点は、モータの動作することにより大電流が発生し、電源ラインが共闘となっているセンサ回路の電源電圧も変動します。
また、急な電流変化は電圧変動を伴いますので、これがセンサの誤動作(誤検出)につながります。
図で示す様に基板及び電源ラインには、r1~r4の導体抵抗が存在します。
センサの電源電圧(v3)は、モータ電流とこれらの導体抵抗により変動し、下記の数式で表されます。
v3=V-(v2-v1)=V-i(r1+r2+r3+r4)
このr1~r4の抵抗は、モータとセンサ回路の共通インピーダンスとなり、モータ電流(i)に依存してセンサ回路への電圧を変動させてしまいます。
After

改善策1で示す様に、センサ回路の電源を基板の入力部から配線することにより、r1,r3の共通インピーダンスを排除することが可能となります。
これによりセンサの電源電圧は安定する方向となりますが、電源ラインの導体抵抗(r2,r4)は依然として残るため、これらの影響が問題ないレベルとなるか検討が必要です。
r2,r4の影響を最小化する方法としては、電源ラインを「太く」「短く」することが重要です。

改善策2では、電圧レギュレータを介してセンサ回路に電源を供給することで、共通インピーダンスの影響を排除し、安定した動作が可能となります。
(ただし、想定される入力電圧の変動が出力電圧に影響しないような電源の設計が必要です)
