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マイコン周辺のペリフェラルインターフェイスの移り変わり
電子機器の心臓部であるマイコン(マイクロコントローラ)は、メモリ、センサー、A/Dコンバータといった様々な「ペリフェラルIC(周辺IC)」と連携して動作します。このマイコンとペリフェラルICを「どのようにつなぐか」という接続方式は、時代と共に大きく変化してきました。
かつての主流「パラレルバス接続」とその課題
以前は、マイコンとペリフェラルICの接続には「パラレルバス接続」が主流でした。これは、アドレスを指定するための「アドレスバス」と、データをやり取りする「データバス」をそれぞれ多数の配線で接続する方式です。例えば、マイコンとメモリを接続するだけで20本以上の配線が必要になることも珍しくありませんでした。
この方式は、マイコンの1動作(1サイクル)で8ビットや16ビットといったまとまったデータを一度に読み書きできるという、転送効率の高さがメリットでした。
しかしその反面、多くのデメリットも抱えていました。
- ノイズの発生: 多数の信号線が同時に状態変化するため、電磁ノイズが発生しやすい。
- 設計の複雑化と大型化: 配線数が多くて設計が複雑になり、基板上の占有面積も増えるため、製品の小型化が困難。
- 高速化の限界: 動作クロックが高速になると、各配線における信号のわずかな遅延(遅延のばらつき)が無視できなくなり、安定した通信の妨げとなる。
これらの課題は、電子機器の高性能化・小型化を進める上での大きな足かせとなっていました。
現代の主流「シリアル接続」への移行
パラレルバス接続が抱えていた課題を解決するために登場し、現在の主流となったのが「シリアル接続」です。これは、数本の信号線を使ってデータを1ビットずつ順番に送受信する方式です。
シリアル接続のメリットは、パラレルバス接続のデメリットの正反対にあります。すなわち、「ノイズに強い」「配線がシンプルで小型化しやすい」「高速化に対応しやすい」という特長を持ち、現代の電子機器開発に不可欠な技術となっています。
以下に、基板上で使用される代表的なシリアル通信規格をいくつか紹介します。
電子機器の心臓部であるマイコン(マイクロコントローラ)は、メモリ、センサー、A/Dコンバータといった様々な「ペリフェラルIC(周辺IC)」と連携して動作します。このマイコンとペリフェラルICを「どのようにつなぐか」という接続方式は、時代と共に大きく変化してきました。
| 規格名 | 特徴 | 主な用途 |
| SPI | 3~4本の線で接続。送信と受信を同時に行える全二重通信に対応。多チャンネル化すれば100Mbpsを超える高速通信も可能。 | 高速AD/DA変換、メモリ、液晶など |
| I2C | クロックとデータの2線のみで接続。シンプルさが最大の利点。通信速度は比較的低速な半二重通信。 | センサー、EEPROM(設定保存用メモリ)など |
| LVDS | 低い電圧の差動信号を用いることで、ノイズに強く超高速なデータ伝送を実現。 | 液晶ディスプレイへの画像データ伝送など |
これらの規格が、要求される速度や機能に応じて使い分けられています。
なお、シリアル通信の活躍の場は基板上だけに留まりません。私たちが日常的に利用するPCの周辺機器接続(USB, PCIe, SATA)や、産業機器の通信(RS232C, ETHERNET, CAN)など、あらゆる場面でシリアル通信技術が活用されています。
このように、マイコン周辺の接続方式は、より効率的で高速、かつコンパクトなシリアル接続へと進化を遂げ、今日の高性能なデジタル社会を支えているのです。
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